Tokyo.R #13に参加してきた

月に一度のお楽しみということでTokyo.Rに参加してきた。もう13回にもなるのかーと感慨深い。毎度のことながら主催のyokkunsとその他もろもろの手配をしてくださる幹事の皆さんには感謝。

今回の発表内容は以下の通り。

  1. @isseing333 : 線形判別分析
  2. @kos59125: R と .NET Framework
  3. @sfchaos : Rで学ぶロバスト推定
  4. 酒井 : Rで地理空間分析
  5. @yokkuns : YjdnJlpの紹介とか
  6. @mokjpn : Rパッケージガイドブックの紹介
  7. Rパッケージガイドブック著者サイン会

一つ一つ振り返ってみる。

@isseing333 : 線形判別分析

毎度会社の業務でもお世話になっているisseing333さんのTokyo.Rデビュー。
発表後の質問タイムで、そこまで統計等に詳しくない人と仕事をする場合、データからモデルを作成する際にどのようなモデルを選択すべきかという質問が出ていた。自分が後ろの席にいたので詳細は聞こえなかったのだが、個人的には相手がどのような意思決定をしたいかで変えたらいいんじゃないかなと思う。占いと同じように過程はブラックボックスでよくて結果だけみて動きたい人にはランダムフォレストとかSVMとかを使えばいいと思うし、その結果に至るまでの過程を追いたい人には汎化性能が多少落ちても決定木で説明するとか。

@kos59125: R と .NET Framework(30分)

Nagoya.Rからお越しのkos59125さんの発表。別言語との橋渡しはこんな風にするのかーと面白く聞いた。集団遺伝学専門とのことで、そちらで使われている手法の紹介なども今度していただけると面白そうだなー。

@sfchaos : Rで学ぶロバスト推定

確かなサーベイに定評のあるsfchaosさんの発表。CRAN Task ViewのRobust Statistical Methodsを見てもらうとわかるが、ロバスト推定は範囲が広大すぎてどこから手をつけてよいかわからない。今回のsfchaosさんの発表はその第一歩を踏み出すのにちょうど良い発表だったと思う。自分は数式からイメージを掴むのが苦手で、イメージを誰かに教えてもらってからその目で数式をみて納得するというタイプなので、こういう発表はありがたい。

酒井 : Rで地理空間分析

実際にGIS関連の業務を行われている酒井さんの発表。クラスタリングで地図の色分けして、そこに各クラスタの情報を付加して地域の特徴を説明するという見せ方が非常に参考になった。あと地価公示価格のデータソースを紹介された際に同じ場所医療機関データを見つけられたのは大きな収穫だった。業務に使ってみよう。

@yokkuns : YjdnJlpの紹介とか

毎回恒例主催者yokkunsの発表。Yahooテキスト解析をRから使えるようにするパッケージの紹介。彼の実装スピードと実装力にはいつもうならされる。ちなみにYjdnJlpはS4で書かれているので、RのS4がよくわからない(自分もだけど)って人は勉強がてらコードを読んでyokkunsに質問するとよいかもしれない。
同発表でRの翻訳プロジェクト(ここ)も紹介されていた。自分も参加しているけど翻訳は自分の理解度を試す良い機会なので興味のある方はぜひぜひ管理人のyokkunsまで。

@mokjpn : Rパッケージガイドブックの紹介&Rパッケージガイドブック著者サイン会

このたびめでたく出版されたRパッケージガイドブックの紹介を発起人かつRjpwikiの管理人でもあるmokjpnさんからご紹介。会場に来ていた著者たちも一同に会してその後はサイン会まで開催されるというお祭り騒ぎで楽しかった。ガイドブック2があれば自分もぜひ参加したいなあ。

最後に

今回はATNDの参加登録の段階で60人参加というこれまでにない大所帯での開催だった。R初心者の方も当然その中にはいて、そういった方にとっては今回の発表はちょっと辛いというつぶやきもtwitter上で散見された。
こういった課題に対して、たとえば毎回のプログラムに初心者向け発表を一つ入れるとか対応は考えられるけど、まあ運営をがちがちに固めていっても負担が大きくなるので、その辺は主催者にお任せ。
とりあえず自分ができることといったら、Tokyo.Rが開催される少し前に入門者向け資料をtwitter上で共有していくことくらいかなーと思っている。

あとはまた運営任せになっちゃうけど司会かなー。今の形式が悪いというのではなくて、この間参加したさくさくテキストマイニング勉強会の司会が非常に素晴らしかったので、あのやり方を真似したらより良くなるんじゃないかと思った。どんなやり方か具体的にいうと、発表者の人となりと発表内容の位置づけを簡単に説明するというやり方。ここの導入がうまいと聞いている側も発表にすんなり入っていける。(まあそんなに言うならおまえがやれよって話になりますが…)

さてさて、繰り返しにはなりますが主催者および運営の皆さん、本当にお疲れさまでした。会場の予約、買い出し、参加者の誘導、会場のセッティングなどなどいつもありがとうございます。
これからも末永くTokyoRが続いていきますように。