How Data Science Is Transforming Health Care読んだ

http://oreillynet.com/oreilly/data/radarreports/how-data-science-is-transforming-health-care.csp

全体的に「こういうデータがあるのでこういうことができるんじゃないか」、という論調。
視点としてはふわふわしてるけど短い文章のわりにはまとまってるのでステイクホルダーを動かす時の一つの資料として使える。
もう少し2-4章については読み込みたい。
ACOは概念としてはよくわかるのだが実態を伴っているのかそこがわからないので調査が必要。
http://www.kaiserhealthnews.org/stories/2011/january/13/aco-accountable-care-organization-faq.aspx

以下メモ。
1.イントロ

    • 他のビジネスの話
    • グーグルやらフェイスブックやらで「予測」技術が発展してきた
    • ヘルスケアは標準治療しかしていない
    • ヘルスケアは金がかかる
    • ヘルスケアはデータにあふれている

2.ヘルスケアをもっと効果的に

    • タモキシフェンは、乳がんに対して8割奏功する
    • だがその実態は7-8割の人には100%効いて、残りには効かないというもの
    • 「この治療が効くか、ではなくこの治療が効くのはどのような患者か」
    • 人工知能を使って解決する
    • DNAの配列を調べることで、薬の効く効かないがわかる
    • データがあれば医療費をやたら使っている層(ホットスポット)を見つけられる
    • インタラクティブなコミュニケーションを行うことで服薬コンプライアンスを上げるのにも役立つ

3.もっとデータをもっとデータソースを

    • 新しいデータソースについて紹介する
      • PatientsLikeMe
      • ACOR
      • 23andMe
      • SugarStats
      • Fitbit
      • 血糖値を測定する?iPhone attachment
      • Tanzeem Choudhury
      • Be Well

4.(手続きではなく)結果に対して医療費を払う

    • 診療の中で慣習化している部分はないか
    • 製薬会社は「全員」に対して抗がん剤を使ってもらえば良いのでタモキシフェンの例でいえば残り20%に対しての開発に向かうインセンティブはない
    • JJの事例
      • コントロールではなく、なぜその人にその薬が効いたのかという原因追求を
    • ACOの事例
      • 結果に対して支払うような仕組み

5.データを使えるようにする

    • データを使える形にする必要があるが、それぞれのデータの現状はまるでサイロ
    • データを使う上で大きな壁が2つある
      • カルテはほとんど手書き(もしくは手書きをそのままスキャンしたようなもの)
      • サイロを噛み砕く必要がある
    • なにはともあれ電子化をする
    • 病院とラボとドクターのオフィスと保険者をネットワークでつなぎ、患者情報をデータセンターに蓄積できるようにする
      • グーグルとかフェイスブックが構築しているシステムに比べれば安くシンプルに構築できる
    • EHRは臨床試験の仕組みも変える可能性がある
      • 臨床試験が成功して世に出た薬は金科玉条になっている現状
      • だが、EHRの整備が進むことで市場に出た後も評価を行える
        • 他の薬との絡みの評価
          • 効果の増進
          • 副作用
    • 医療費ホットスポットの問題を解決するには異なるデータソースからのデータと組合わせる必要がある
      • 住所情報
        • 病院の患者情報へのアクセスが必要
      • 費用情報
        • 保険者の持つ支払情報が必要
    • 組織間の協力、患者のプライバシ保護といった課題があるが、データさえつなげられれば分析とソリューション自体は容易に提供できる
    • 組織間の協力は利害調整が必要であり、平常時は利害調整に立ち向かうインセンティブはない
      • たとえば病院も保険者も自分たちの利潤を最大にしたい
    • 医療費抑制の圧力がかかることで利害調整に立ち向かわざるをえなくなる
    • 異なるデータソースからのデータを組み合わせつつ多くのデータを集めることでデータの規模に制約を受けていた仮説検証を行えるようになる

 
6.ほんとうに欲しいヘルスケアシステムを作る

    • アメリカの健康関連の指標(平均寿命等)は先進国の中で37位
    • GDPのうち18%が医療費に使われている(他の国は平均10%)
    • うまく機能していない治療に金を払い続けているのは何が効いて何が効いていないのがよくわかっていないから
    • 効くものに対してお金を払いたい、手続きではなく結果にお金を支払いたい
    • 道具はある、あとは組み合わせて使えるようにするだけだ

 
7.参考文献